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東大受験における二次試験
東大の二次試験について、まず一つ重要なことを教えます。
それは、東大の二次試験のための勉強では、全ての教科で最大限の努力をする必要はないということです。
なぜなら、東大の二次試験では6割(264/440)の得点を取れば十分合格点になるからです。
そこでみなさん考えてください。英語(120点)、数学(120点)、国語(80点)、理科(120点)の配点の中で、どのように得点しますか?
私は自分の得意分野を考えあわせて次のように考えました。
英語:勉強すれば十分60%以上の点数が見込める。本番では65%目指そう。
数学:不得意ではないが、いくら勉強しても解けない問題がある。本番では60%目指そう。
国語:あまり得意ではないし、他の教科を勉強したほうが効率がいい。本番では50%目指そう。
理科:得意教科であり、4教科の中で一番勉強の成果が出る分野だ。本番では70%目指そう。
これで262/440点であり、6割の得点が確保できます。
このように、すべての教科で高得点をとる必要はないので、自分の得意科目と実際の問題をみて、自分がどの教科で何点取れるかを考える必要があります。
この勉強による記述模試などの試験結果はこちらになります。
記述模試結果
2月実施 高2トップレベル模試6月実施 第一回全国記述模試
8月実施 第二回全国記述模試
10月実施 第三回全国記述模試
12月実施 第四回全国記述模試
東大プレ模試結果
7月実施 第一回東大入試プレ11月実施 第二回東大入試プレ
11月実施 第二回東大即応オープン
2月実施 東大二次本番
センター試験の結果と比べてみると、二次試験重視の勉強による成果が出ていることが分かると思います。
また、私が目標とした点数が、本番でもある程度達成できていることが理解できると思います。
東大二次試験勉強方法
国語英語
数学
化学
生物
国語
上記の通り、国語は二次試験の対策をあまり行いませんでした。国語の対策は、古典の勉強をしただけなので、ここでは割愛します。
英語
英語では大きく分けて3つ勉強することがあります。単語
一つ目は単語です。詳しくいうことはありません。自分の好みに合った単語帳を使って地道に覚えましょう。
単語帳は大体1500語~1800語程度のものがいいでしょう。わからない単語に出会ったときにすぐに単語帳を調べるように習慣づけるといいです。
文法
次に文法です。東大の二次試験の対策を行えば、センター試験での文法にも対応できます。そこで、英語頻出問題総演習
をお薦めします。
この本はかなりボリュームのある本ですが、学校配布の文法書を片手に学習すれば、かなりの英語力が身に付きます。この本の問題をすべて解けるようになれば東大受験には十分だと考えられます。
読解
最後に読解です。東大二次試験では、長文が多く出題されるので長文読解が苦手などとは言ってられません。そこで、英語長文問題精講
をおすすめします。この本は、千円弱という手を出しやすい値段の本ながら、長文が数十題載っています。
この本を一冊学習し終えたら、長文に対する苦手意識はなくなり、かなりの自信がつくと思われます。
数学
基礎
基礎学習には「青チャート」
をお薦めします。
青チャートの例題、演習問題Aを確実に解けるようにして下さい。
基礎が身についていないと、難しい問題に出会ったときに解き進める方針がたちません。
応用
荻野の天空への理系数学や、勇者を育てる数学3Cなどの問題を解く理論を解説している参考書をお薦めします。
東大の二次試験では、ひらめきが必要とされる問題や、圧倒的な計算力を必要とする問題などが出ます。
それらの問題に対応するために、単なる問題演習だけではなく、数学の問題を解く理論を理解する必要があります。
化学
化学I
化学Iの分野では、センター試験と同範囲であることも加味し、「化学Iの点数が面白いほどとれる本」
をお薦めします。
この本は素晴らしくわかりやすい本であり、化学Iの範囲を完全に網羅しています。
東大二次試験での、難しい知識問題なども十分解けると思います。
化学II
化学IIの分野では例年、気体と圧力、熱力学、化学平衡など理論化学の複雑な計算問題が出題されます。これらの問題は通常の学習では対応しきれないので、それ相応の高難度の問題演習を行う必要があります。そこで、
「二見の化学問題集I,IIハイクラス編(東進ブックス)」
をお薦めします。
この本は、理論化学の各分野における難易度の高い問題を厳選しており、この一冊を学習すれば東大の二次化学にも臆することなく臨めると思います。
しかし、非常に難しい問題もいくつか見られますので、解けない問題があってもそこまで気にすることはありません。
生物
生物I
化学Iと同様に、生物Iもセンター試験と同範囲であることから、「決める!センター生物I」
をお薦めします。
この本は生物Iの分野を非常にわかりやすく学習できる本です。生物Iの分野を完全に網羅しており、頻出分野の学習に最適な一冊です。
この一冊を勉強すれば、東大二次試験での、難しい知識問題なども十分解けると思います。
(※実際、私が東大を受験したときはこの本は使っていませんでした。その結果、センター生物では不甲斐無い点数 を取ってしまいました。この参考書は一橋大学に合格した友人のおすすめしていた本になり、友人はセンター生物で94点を取っていました。)
生物II
東大の二次試験生物では、毎年特徴的な問題が出題されています。それは、生物の知識をあまり必要とせず、考察力、論理的思考力が問われる問題です。
生物の基礎的な知識が十分習得出来たら、生物の考察問題に多く取り掛かる必要があります。そこで、
「生物考える実験問題50選」
をお薦めします。
この問題集では、東大二次試験で頻出する深い思考力を問う実験問題に強くなれるよう、難しい実験問題が50題も載っており、考察力を養うことが出来るでしょう。
このようにセンター生物で高得点が取れなくても、東大二次生物では高得点 を取ることが可能です。東大の二次生物は非常に面白い試験であると思います。
続いて、私が東大在学中に合格した国家総合職試験について解説します。